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建築士から、新生ハミングへの想い

一棟貸切の宿泊施設として、ハミングのリノベーションを手掛けた設計事務所「龕建築デザイン」

代表の泉本晋一さんに、新生ハミングへの想いを聞いてきました。

 

当館、大松閣代表の柏木泰宏との打合せをする龕建築デザイン代表の泉本氏。

 

Q.大松閣とはいつから、どのようなお付き合いをされているのでしょうか。

 

泉本氏(以下:I)

龕建築デザイン設立以前の45年程前からです。

翠明館の建つ前、大正時代のステンドグラスを嵌めた木造2階建ての宿泊施設が建ち、清風館とつながる木造の浴室やトイレの施設跡に、鉄骨3階建ての宿泊施設の増築計画を担当したのが始まりです。

その後、長期的な視点に立った大松閣の全体計画や「離れ風呂」等、施設の新たな魅力づくりとして、清風館1階の「読書コーナー」、「キッズコーナー」の新設・改修工事、301号室の改修、家具のデザイン等、様々な場面に携わってきました。

 

離れ家 桧香庵 源泉桧風呂「木風呂」、貸切風呂「土」と「岩」合計3つの浴場がある。

 

木風呂 落ち着いた間接照明と曲線調の天井、大きく開かれた出窓が印象的な木風呂。

 

土をイメージした信楽焼浴槽の「土風呂」は当館で最もシックな雰囲気の浴場

 

庭から掘り出された大岩をそのまま活かした「岩風呂」は大岩をぐるりと取り囲む独創的な開放感が魅力

 

木々の香りが心地よいカフェスタイルの読書ラウンジ

 

床や壁は弾力性のある厳選した素材を利用し、小さなお子様に配慮したキッズスペース

 

301号室 ベッドルームとリビングを繋げた天井に、柔らかいカーブをほどこした室内は、より景観が楽しめる開放感な空間

 

Q.元々、ハミングはどのような施設だったのですか?

 

I.敷地の西側を流れる入間川と東側の針葉樹林の山へつながる名栗の典型的な風景の中に、人が集い、軽食の提供もでき、大松閣の案内所の役割を担い、地域文化を発信する拠点とした施設でした。

建物は、周囲の山々の稜線と対比する、懐深く水平に伸びるシャープな軒先のデザインと古民家の骨太の構造を支えた架構痕の残る梁を組合せ、歴史を語るステンドグラスを間接照明として活かしています。

新たに加わる欅の根の部分を活かしたカウンターと鍛鉄の表情豊かな空間は、時を超えてその魅力を伝えています。

 

Q.新生ハミング開業に関して、建築士としてのコンセプトを教えて下さい。

 

I.名栗の地域性、環境の中に広がるゆとりのある敷地を門・塀で囲い、庭に突き出た巨大なデッキに屋外彫刻のような露天風呂とサウナを置き、内と外を一体化して楽しめる非日常のラグジュアリーな場を創り出し、ゆとりのある一棟貸しの宿泊施設を目指しました。

周囲の自然環境を取り込み、庭と一体化した開放的な大開口の1階ロビー空間と対照的な2階の寝室ゾーン「光の間」は、アーティスト畑晩箐氏作のアートパネル、無数の穴から漏れる間接照明の光に制御された静寂の時を楽しむ事が出来ます。

 

Q.依頼主である、大松閣からの要望事項はどのようなものでしたでしょうか。

 

名栗の環境を活かした大松閣の別棟「離れ」として、バリアフリーにも配慮した巨大なデッキに露天風呂・サウナを備え、他の追従を許さない「ゆとりとラグジュアリー」でクオリティーの高いサービスを提供する「一棟貸し」の宿泊施設の設計、建築を依頼されました。

 

大松閣とは45年間という長期間の付き合いに加え、名栗の地域性や周辺環境まで配慮しているからこそ湧き出る泉本氏の提案力、発想力。熟練された匠の技と心をハミングでも感じて頂ければと思います。

 


 

龕建築デザイン

代表取締役:泉本 晋一

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